食洗機に入れられない物を減らしていったときの妥協点

食洗機に食器を並べているキッチンの様子

食器を手で洗う時間をなくしたいなら、食洗機を買うより先に「食洗機に入れられない物」を減らすほうが効く。うちの場合はこれが結論だった。導入して半年ほどは、庫内に入る分だけ機械に任せて、残りは結局シンクで洗っていた。量としては半分近く手洗いが残っていたので、体感の時短はそこまで大きくなかった。食洗機対応の保存容器を少しずつ入れ替えていったのは、そのあたりに気づいてからだ。

手洗いに残っていた物を書き出してみると、種類はそれほど多くなかった。木のヘラと箸、取っ手が外れない小さめのフライパン、いただき物の漆塗りの椀、そして蓋にパッキンがついた保存容器がいくつか。数にすれば十点ちょっとなのに、これが毎食のたびに一つ二つ発生するせいで、シンクの前に立つ習慣そのものが消えてくれなかった。

入れ替えた物と、そのままにした物

全部を買い替えるつもりはなかったので、傷んで買い替え時期がきた物から順に、食洗機対応の表示があるものへ置き換えていった。一年ほどかけて、今はこういう線引きになっている。

  • 木のヘラと箸 → 樹脂製に入れ替え。使い心地は少し違うが、慣れれば気にならなかった
  • 取っ手が外れないフライパン → 取っ手が着脱できるタイプに買い替え。収納も浅くなった
  • パッキン付きの保存容器 → 蓋ごと洗える構造の物へ。パッキンの溝を洗う作業がなくなったのが一番大きい
  • 漆の椀 → そのまま残した。年に数回しか使わないので、手洗いでも困らない
  • 包丁 → そのまま。刃が当たるのが気になるので、これは最初から対象外にした

全部を機械に寄せようとすると、気に入って使っている物まで手放すことになる。だから最初から「毎日使う物だけ入れ替える」と決めて、使用頻度の低い物は手洗いのまま残した。ここが妥協点だった。年に数回の手洗いは家事の負担にならないし、気に入った器を我慢して使わないほうがよほど損だと思う。

入れ替え前と後で変わったこと

以前は、食後に食洗機へ食器を並べたあと、必ずシンクで二、三点を洗ってから拭いて片付けていた。時間にすれば五分程度でも、水を出して手を濡らして拭くという一連の動作が入るせいで、キッチンから離れるまでの区切りがつかない。今は並べてスタートを押した時点で終わりになるので、そのまま手を拭いて別のことに移れる。

副産物として、シンクに物が残らなくなったぶん、シンクそのものの掃除も短くなった。水滴を拭いて終わりなので、以前のように洗い桶の下がぬめるようなことがない。同じ流れで水切りかごをやめて浮かせる収納に切り替えた話も書いたが、洗い物が機械側に寄ると、かごの必要性まで一緒に消えていく。まな板を複数枚に増やして順番待ちをなくした話と同じで、道具の側を少し変えるだけで動線が変わることがある。

注意点としては、食洗機対応と書かれていても、高温の乾燥まで対応しているかは製品によって違う。買うときに対応表示だけ見て安心せず、洗浄と乾燥のどちらまでなのかを確認しておいたほうがいい。うちは一度それを見落として、蓋がわずかに反ってしまった容器がある。

結果として、機械の性能を上げたわけでも、置き場所を広げたわけでもないのに、手洗いに戻る回数はほぼゼロになった。買い替えのタイミングに合わせて少しずつ寄せていっただけなので、出費もまとまって出ていない。すでに食洗機があるのに時短を感じられていないなら、洗い残している物のほうを数えてみると、意外と手が届くところに原因があるかもしれない。

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