詰め替え用のパックを買うのをやめた。エコでも節約でもない方向に舵を切ったことになるので、書いていて少し後ろめたさはある。ただ、半年ほど続けてみて、自分の生活からは確実にひとつストレスが消えた。
きっかけは、洗面所の床に洗剤をこぼしたことだった。詰め替えパックの口をボトルに差し込む角度を誤り、勢い余って三分の一ほどを流してしまった。拭き取るのに十分、そのあと床がぬるぬるするのが気になって結局水拭きまでして、合計で二十分近く使った。詰め替え一回にかかる本来の手間は一分程度のはずなのに、失敗したときの損失が大きすぎる。
やめてみて分かった、手間の正体
詰め替えという作業は、実際には一手順ではなかった。ボトルの残量を確認して、詰め替えパックのストックがあるか思い出して、なければ買い物リストに足して、買ってきたら開封して注ぐ。さらに几帳面な人はボトルを洗って乾かす工程が入る。
自分にとって重かったのは、注ぐ動作そのものより「ストックを管理する」部分だった。切らして気づくのはたいてい、洗濯機を回そうとした瞬間や、手を洗おうとしてポンプが空を切った瞬間で、いちばん面倒に感じるタイミングで発覚する。ボトルごと買う方式に変えてから、この「気づくのが遅い」問題が消えた。買ってきた新品をそのまま棚に並べておけば、残量とストックが同じ場所で目に入る。
全部を切り替えたわけではない
正直に書くと、コストは上がった。同じ容量で比べれば詰め替え用のほうが安いのは変わらないので、そこは割り切っている。ただ、すべての洗剤をボトル買いに変えたわけではない。
切り替えたのは、ハンドソープと食器用洗剤、それに洗面所のボディソープの三つ。いずれも使用頻度が高く、切れると即座に困るものだ。逆に、月に一度しか使わない住居用の洗剤や、詰め替えの口が大きくてこぼしにくいタイプのものは、これまで通り詰め替えを続けている。要は失敗したときのダメージが大きいものだけを対象にした、という整理になる。
洗濯用洗剤については少し事情が違って、こちらは自動投入機能のあるディスペンサーに任せているため、まとめて注ぐ回数がそもそも少ない。詰め替えの手間は、投入する頻度によっても感じ方がかなり変わる。洗濯まわりでは洗濯槽クリーナーを毎月のルーティンにしたことのほうが、体感としては効果が大きかった。
買い替えの際は本体ボトル入りのハンドソープのように、そのまま置いて使えるタイプを選んでいる。ポンプの動きが渋くなってきたら、詰め替えずにまるごと交換できるのも気楽なところだ。
ちなみに、この手の「工程を一つ減らす」という発想は洗剤に限らない。食洗機の予洗いをやめたときも似た感覚で、やめた直後は不安だったのに、一週間もすれば元に戻す理由が見つからなくなった。
差額は月に数百円程度。それで洗面所の床を拭く日がなくなったのなら、自分の場合は納得のいく交換だった。
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