電気代の話をすると、たいてい「こまめに消す」という結論に落ち着く。ただ、こまめに消すのが得意な人間なら、そもそも時短家電にここまで頼っていない。自分の場合、節電を頑張るという方向は最初から現実的ではなかった。
そこで試したのが、使う量ではなく使う時間帯のほうを動かすやり方だった。
単価が時間で変わるプランに切り替えた
契約したのは、三十分ごとに電気の単価が変わるタイプのプランだ。一日を通して同じ単価ではなく、需要が集中する夕方は高く、深夜や日中の一部は安くなる。単価はアプリや専用サイトで先に確認できるので、「今日は何時が安いか」を見てから家事を組む形になる。
切り替えの手続き自体はウェブで完結し、工事も立ち会いも不要だった。電気そのものは今まで通り送電網を通って届くので、体感で変わることは何もない。契約期間の縛りや解約手数料がない点は、試してみる側としては気楽だった。
動かす時間を変えたのはこの三つ
結局のところ、家事の中で「いつやってもいいもの」しかずらせない。うちで動かしたのは次の三つだった。
- 食洗機:夕食後すぐに回していたのを、予約機能で深夜に回すようにした。朝には乾いている。
- 洗濯乾燥機:夜のうちに仕掛けて、起きる時間に終わるよう予約。乾燥は消費電力が大きいぶん、ずらした効果がいちばん分かりやすかった。
- ロボット掃除機:もともと不在時に動かしていたので、開始時刻を少し前倒しした程度。
逆に、動かせなかったものもはっきりした。エアコンは暑い時間に使うから意味があるし、炊飯や調理は食事の時間に縛られる。夕方の高い時間帯をゼロにはできないので、そこは諦めた。
やってみて意外だったのは、単価を毎日確認する習慣は続かなかったことだ。最初の二週間ほどはアプリを開いて安い時間を探していたが、そのうち「深夜が安い日が多い」というおおまかな傾向だけ覚えて、家電の予約時刻を固定してしまった。細かく最適化するより、一度決めた時刻で放っておくほうが自分には合っていた。
向き不向きははっきりしていて、家電の予約機能を使い慣れている人ほど効果が出やすい。逆に、生活時間が不規則で家事のタイミングを固定できない人だと、単価の高い時間に当たってしまう日が増える可能性がある。切り替える前にシミュレーションで試算できるので、まずそこを見てから判断するのが無難だと思う。自分が使っているのはLooopでんきのプランで、アプリで単価の推移を見られるのが決め手だった。
この記事で紹介したサービス
- Looopでんき(三十分ごとに単価が変わるプラン。予約機能付き家電と組み合わせる前提の人向け)
思わぬ副産物は、家事の予約設定を全部見直すことになった点だった。これまで「なんとなく夕食後」に回していた洗濯乾燥機を夜間に寄せたことで、朝の動線まで変わった。乾いた洗濯物が起床時にできあがっている状態は、電気代とは別の意味で快適だ。
節電を頑張った実感はまったくない。ただ、家電を動かす時刻を三つ変えただけで請求が動いたのは、ずぼらな人間にとっては悪くない結果だった。
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