去年の秋、暖房用に小さめのヒーターを買って、シーズンが終わってからしまう場所がないことに気づいた。押し入れは扇風機と加湿器で埋まっていて、空いているのはクローゼットの床くらい。結局そこに置いたまま夏を越したので、服を出し入れするたびに足が当たる状態が続いた。家電そのものは満足していたのに、半年間ずっと邪魔だと思いながら暮らしていたことになる。押し入れ用の収納ケースを買い足したのは、その反省からだ。
季節家電は、使っている期間より使っていない期間のほうが長い。扇風機なら年に四か月、ヒーターも似たようなもので、残りの八か月はただの荷物になる。それなのに買うときは「今どれだけ快適になるか」しか見ていなかった。今は買う前に、しまう場所のほうを先に決めるようにしている。
先に決めるのは置き場所ではなく「しまい場所」
順番としては、まず空いている収納の実寸を測る。次に、そこに収まるサイズの中から候補を絞る。性能や価格を見るのはその後だ。逆にすると、気に入った一台が見つかったあとで収納を無理に空けることになり、たいてい別の物が押し出される。
この順番に変えてから、選ぶ基準として重く見るようになったのが分解できるかどうかだった。扇風機は羽根とカバーを外せる機種なら高さが半分近くになるし、ヒーターも脚が外れるものは平たく積める。逆に一体成型で分解できないタイプは、いくら本体が小さくても箱のまま置くしかなく、結果的に場所を食う。カタログの寸法欄には、当然ながら「しまったときの大きさ」は書かれていない。
もう一つ確認しているのが箱を残す必要があるかどうか。外箱に入れて保管する前提の家電は、購入時の箱を取っておかないと収納が成立しないことがある。うちは箱を残さない方針なので、本体だけで積めるか、専用の袋やケースに入れて縦置きできるかを見るようにした。
入れ替えの時期を決めておくと管理が楽になる
しまい場所が決まると、次に効いてくるのが入れ替えのタイミングだ。うちは五月の連休と十月の三連休を目安にして、その二回で暖房系と冷房系を丸ごと入れ替えている。日付を先に決めておくと、「まだ使うかもしれない」と迷う時間がなくなるのがいい。使わない期間に一度だけ電源を入れて動作を確かめる作業も、この日にまとめてしまえる。
入れ替えの日にはフィルターの掃除も同時にやる。しまう前に埃を落としておくと、次のシーズンに出したときそのまま使えるので、稼働開始が一日早くなる。前のシーズンの汚れがついたまま半年置いておくと、においが残ることもある。
運転そのものを機械に任せる方向は前から進めていて、扇風機とサーキュレーターをスマートプラグに任せた話のように、電源の入切は手をかけずに済むようになった。ただ、しまう場所の問題はどうしても自分で決めるしかない。手の届く高さだけに絞るという考え方は、吊り戸棚を使うのをやめた話と同じ発想で、季節家電にもそのまま当てはまった。重い家電を頭より上に上げると、翌シーズンに出すのが億劫になる。
買う前にしまい場所を決めるだけなので、手間としては測って書き留める五分程度のことでしかない。それでも、シーズンが終わったあとに置き場所で悩む時間がなくなったのは大きかった。家電を選ぶときの判断軸に一項目足すだけで、その後の半年が変わることがある。
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