除湿機はいらない?部屋干しで1年使って分かったいる家といらない家の分かれ目

室内で洗濯物を干している様子

梅雨入り前の週末、部屋のあちこちに洗濯物を吊るしながら、また今年もこの季節かとため息をついていました。窓を開けても湿気は逃げず、扇風機を弱で回しっぱなしにしても生乾き臭は消えない。その状態を三年ほど繰り返したあと、ようやく除湿機を買いました。

結果としてうちでは手放せない家電になりましたが、「いらなかった」という声が多いのも分かります。効くかどうかは家の条件でかなり変わる道具だからです。この記事では、いらない家といる家の分かれ目、方式の選び方、実際の電気代、それから面倒だと感じている点まで正直に書きます。

結論:いらない家といる家の分かれ目

一年以上使ってみて、分かれ目は性能表ではなく住まいの条件のほうにありました。

  • いらない可能性が高い:浴室乾燥機がある/洗濯乾燥機で完結している/日当たりと風通しがよく半日で乾く/部屋干しが年に数回しかない
  • あると変わる:部屋干しが常態化している/北向きや一階で湿気がこもる/厚手のものが翌日まで乾かない/押し入れやクローゼットのカビが毎年出る

前者に当てはまる家で買うと、置き場所を取るだけの荷物になります。「除湿機はいらない」という感想は、たいていこの層から出ているのだと思います。

部屋干しした洗濯物の下に除湿機を置いて乾かしている様子

実際に何が変わったか

乾くまでの時間が丸一日から半日になった

買ったのは除湿能力が一日あたり九リットルほどのモデルです。最初の一週間は洗濯物の真下に置いて様子を見ました。それまで丸一日以上かかっていたバスタオルやデニムが、半日ほどで乾くようになりました。数字にすると地味ですが、生活の中では「今日中に乾く」か「乾かない」かの差なので、体感はかなり大きいです。

洗濯物以外にも効いた

意外だったのは、部屋干し対策のつもりで買ったのに別の場所で役立ったことです。梅雨時期の押し入れのカビ臭さがなくなり、革靴やバッグの型崩れも減りました。梅雨が明けたあとも寝室の除湿に使い続けているので、稼働している期間は想像よりずっと長くなっています。

電気代の増加は月900円ほどだった

導入前に一番気にしていたのが電気代です。梅雨のひと月、ほぼ毎日八時間ほど動かして、増加は月九百円程度に収まりました。それまで生乾き臭対策に香り付きの柔軟剤を買い足したり、乾燥機を借りに行ったりしていた出費を考えると、差し引きではむしろ安く済んでいます。

除湿機のフィルターやタンクを手入れしているところ

正直に書くと、面倒な点もある

  • フィルター掃除を二週間に一度やらないと吸い込みが落ちる。ここを怠ると効きが悪くなり、「効かない家電」という印象になりやすい
  • タンクの水を捨てる手間はやはりある。うちは満水まで二日近くかかるので負担は軽いが、容量の小さい機種だと毎日の作業になる
  • 運転音は無音ではない。寝室で使うなら、就寝中も回すか、寝る前に切るかを決めておいたほうがいい
  • 本体の置き場所を一つ空ける必要がある。部屋が狭いほどここが効いてくる

この四つを許容できるかどうかが、続くかどうかの分かれ目だと感じています。特にフィルター掃除は、忘れた月に「思ったより乾かない」と感じて後悔につながりやすいところです。

後悔しないための方式の選び方

コンプレッサー式は夏に強く、冬に弱い

気温が高いほど効率が上がる方式です。梅雨と真夏が主戦場なら相性がよく、消費電力も抑えめ。ただし気温が下がると除湿量が落ちるので、冬の結露対策まで期待していると当てが外れます。

デシカント式は冬に強いが室温が上がる

低い気温でも除湿量が落ちにくい代わりに、運転中は部屋の温度が上がります。真夏の締め切った部屋で使うと暑さがこたえるので、通年で使うつもりなら要注意です。

迷ったので私はハイブリッド寄りにした

デシカント式は室温が上がりやすいと聞いていたので、真夏の使用も見越してハイブリッド寄りのモデルに落ち着きました。実際、夏に使っても部屋がこもって暑くなる感じは少なく、この選択は間違っていなかったと思っています。価格は上がりますが、通年で使うなら差額は回収できる範囲でした。

衣類乾燥機ではなく除湿機を選んだ理由

導入前は小型の衣類乾燥機も検討しました。最終的に除湿機にしたのは、初期費用と設置スペースの現実的な差に加えて、使い回しが効くからです。乾燥機は洗濯物専用ですが、除湿機なら押し入れやクローゼットの湿気対策にも回せて、季節に応じて置き場所を変えられます。汎用性の高さが決め手になりました。

地味に助かっているのが、タンクにたまった水を植物の水やりに回せることです。水道代の節約になるほどの量ではありませんが、捨てるだけではないという気分の面での納得感があります。

室内に洗濯物を間隔をあけて吊るしている部屋干しの風景

部屋干しで効かせるための置き方

  • 洗濯物の真下ではなく、風が衣類の間を抜ける位置に置く
  • 扇風機かサーキュレーターを併用して、湿った空気をとどめない
  • 部屋の扉は閉める。除湿する空間を絞るほど早く乾く
  • 厚手のものは間隔を広げて吊るす。ここをけちると時間が倍近く変わる

「買ったのに乾きが変わらない」という感想の何割かは、締め切らずに広い空間で使っているせいだと思います。除湿機以外に効いた道具は部屋干し問題を解決してくれたアイテムに並べてあります。

買う前に測っておくとよい3つの数字

後悔の多くは、性能を疑う前に前提を測っていないことから来ていると思います。買う前に確かめておくと外しにくい数字が三つあります。

干す部屋の広さ(畳数)

商品ページに書かれている適用畳数は、扉を閉めた一部屋を想定した数字です。リビングと廊下がつながった間取りで使うなら、表示より一回り上の能力を見ておかないと「思ったより乾かない」になります。うちは六畳の部屋を締め切って使う前提だったので、余裕を見て九リットル級にしました。

一度に干す洗濯物の量

畳数より効くのが実はこちらです。同じ部屋でも、バスタオル四枚とデニムが混ざる日と、下着と靴下だけの日ではまるで違います。一番重い日を基準に選ばないと、肝心の日に力不足を感じることになります。二人分と四人分では必要な能力がはっきり変わりました。

タンク容量と、捨てに行く距離

見落としやすいのがこれです。除湿した水は必ず捨てに行くことになるので、タンクが小さいほど作業の回数が増えます。うちは満水まで二日近くもつ容量にしたので負担が軽く済みましたが、干す部屋と洗面所が遠い間取りなら、容量は多めか連続排水に対応した機種を選ぶほうが続きます。

逆に言えば、この三つを測って「うちは一部屋を締め切って、二人分を、洗面所のすぐ隣で干す」と分かっていれば、価格帯の上のほうを買う必要はありませんでした。能力が足りないのも、過剰なのも、測っていないことが原因になりがちです。

よくある疑問

エアコンの除湿では足りないのか

部屋全体をゆるく除湿するならエアコンでも足ります。ただ洗濯物のそばに集中して風を当てられない分、厚手のものを乾かす速さでは差が出ました。うちは併用ではなく、部屋干しの日だけ除湿機、という使い分けに落ち着いています。

一年中出しっぱなしにするのか

梅雨と冬の結露時期は出しっぱなし、それ以外は押し入れの湿気取りとして季節に応じて移動させています。しまい込む前提だと出すのが面倒になって使わなくなるので、置き場所を最初から確保しておくほうが結局続きます。

結局、買ってよかったのか

うちの条件では買ってよかったと言い切れます。部屋干しが常態化していて、乾かないまま翌日に持ち越す日が続いていたからです。逆に浴室乾燥機がある家や、半日で乾く環境なら、私も同じようには勧めません。来年の梅雨も同じ機種でいくつもりです。

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